2020.06.23 18:54

「BaaS(Brokerage as a Service)で、自由な発想の証券サービスを作りたい」パートナーと共に新しいUI/UXに挑むディレクターとデザイナー

古田 拓也
古田 拓也 –PdM/ディレクター

1級FP技能士/FP技能士センター正会員。2016年2月に株式会社Finatextにてインターンとして働き始め、2017年4月に入社。au WALLET「お金の管理」機能やクレディセゾンとの共同プロジェクト「セゾンポケット 」、コミュニティ型株取引アプリ「STREAM」のディレクションを担当。東洋経済オンライン、マネー現代、ITmediaビジネスオンラインなど複数のメディアで執筆活動も行う。
趣味は、VRと動画編集。

高橋 慶
高橋 慶 –デザイナー

大学でコミュニケーションデザインを学び、卒業後は制作会社に入社。Webデザイナーとして3年間の経験を積んだ後、2019年4月に株式会社Finatextにジョインし、「セゾンポケット」のUIデザインや「Money Freek」のWebデザインを担当。
最近Netflixにハマり、アニメや映画を鑑賞しまくっている。

2019年秋、クレディセゾン様との協業で、証券ビジネスプラットフォーム「BaaS(Brokerage as a Service)」を活用した証券サービスの第1弾「セゾンポケット」がリリースされました。サービス企画を担当した古田さんと、古田さんと一緒にアプリのUI/UXを担当した高橋さんにお話をうかがいました。(聞き手は広報・村上)


証券サービスを身近な存在にするプラットフォーム「BaaS」

– まず、「セゾンポケット」が採用している「BaaS(Brokerage as a Service)」について簡単に教えていただけますか。

古田: 基本的に証券会社って顧客層の上位数%の投資家がたくさんトレードすることで得られる手数料収入に依存する収益構造となっているので、上位層の投資家にサービスのUIを合わせていった方が合理的なんです。未経験者や初心者に証券サービスを提供するとなると、「投資」というハードルの高さを越えるための「わかりやすさ」「楽しさ」がUI/UXに求められますが、旧来の証券インフラでこれをやろうとするとコストがあまりにもかかります。

それを解決するのが、Finatextグループが提供する「BaaS(Brokerage as a Service)」です。証券サービスを始めるのに必要な機能をサービスとして提供することで、人々の生活に密着したサービスを提供している非金融企業が証券業を「簡単に始められて」「参入コストが安い」という利点があります。BaaSを活用すれば、旧来のサービスではフォーカスを当てられていなかった投資家や未経験者にターゲットを絞り、彼らに最適なUIを提供できる。つまり、サービスを小口化して色々なプロダクトを提供できるんです。

「セゾンポケット」は、大口かつ高頻度に取引を行う投資家を主な対象とする旧来の金融サービスやアプリケーションから離れて、まだフォーカスされておらず十分なサービスを受けられていない顧客の視点を追求したからこそ生まれた、新しい積立投資サービスです。


徹底した顧客視点と自由な発想でUI/UXを考えた金融サービス「セゾンポケット」

– 投資というとお堅いイメージがありますが、「セゾンポケット」はリスのキャラクターがとても可愛らしいですよね。

古田: 投資って孤独になりがちなので、パートナーになるキャラクターを作りたかったんです。

高橋: ほっぺたにどんぐりを貯めるのが積立っぽいね、という話から、リスのキャラクター「ぽけまる」が生まれました。


– トップページもすごく柔らかい感じがしますね。

古田: 実は、最初はもっとスタイリッシュなトップページを考えていました。株式投資をやっている身として、「金融アプリのトップページはこういうものだ」という常識が頭の中にあったのです。

しかし、証券業の経験がないお客様はそういった常識にとらわれないので、「ここに投資信託の学習コンテンツを置く」とか「ここはバナーを置くスペースにしたらいいんじゃないか」という自由な発想で提案をしてくださいました。著名な証券取引アプリのトップページは通常、日経平均株価指数やニュースといった投資情報が主に掲載されています。学習コンテンツやバナーが載っているものは開発当時では珍しかったため、ここは一本取られたなと。投資未経験の方や初心者の方がどんな見方、考え方をするのか、インサイトが広がりましたね。

高橋: キャラクターデザインにおいても、女性がメインターゲットとはいえ、金融アプリだし男性も一定数使うだろうと想定して、最初はこんなに丸く可愛い感じにはしていなかったんです。

でも、お客様からのフィードバックの中で「まだ冷たい印象がある」と言われ、「もっと振り切ったデザインにしていいんだな」と考え直しました。メインのターゲット層である20~30代の女性が使っているECアプリを参考にするなど、ペルソナを徹底的に分析しましたし、今回パートナー企業様に女性の方が多かったこともあって、その像を明確にすることができました。


– 高橋さんは、「セゾンポケット」プロジェクトに相当なプレッシャーを感じていたそうですが。

高橋: Finatextに入社してすぐにこのプロジェクトにアサインされたんです。私は金融業界の出身ではないので、最初はこのプロジェクトの規模感がわからなかったんですが、しばらくして「これもしかしてかなりデカい案件なのでは?」と気づきまして(笑)。

古田: 僕は「デザイナーさんがもうすぐ来ます」って言われてワクワクしていました(笑)。慶さん、アプリのデザインが初めてだったんですよね?

高橋: そうですね。前職でWebの経験はあったんですが、Webはどちらかと言うと情報を伝えるためのものでした。それに対してアプリは「毎日使ってもらうもの」なので、そこを意識しながらUI/UXをデザインするのには苦労しました。


– 古田さんはどんな苦労がありましたか?

古田: アプリ内の文言をより簡単な表現にすることについては、社内でも議論がありました。例えば「成行」という専門用語一つとっても、(証券会社の)スマートプラスの方々に「成行っていう言葉を使わないと、知っている人たちがわからないでしょ」と指摘を受けたり。

重要なのは、既存のサービス(今回だとクレジットカード事業)と証券サービスを繋ぐ設計です。ただ単に取引機能を追加するだけでなく、いかに既存サービスから証券サービスへと違和感のないスムーズな設計をするかが大事なんですよね。ターゲットの理解度とか顧客視点が大事とはよく言われますが、それをとことん突き詰めた結果が「セゾンポケット」のUI/UXや言葉選びに表れていると思います。


BaaSがあるからこそ自由な発想で金融サービスが作れる。今までにないサービスを作っていくことにやりがいを感じる人と一緒に働きたい

– プロジェクトを振り返って、今あらためて思うことは?

高橋: 当たり前なんですけど、自分が作りながら思っていることと周りの人が見て感じることって違うんだと思いました。「ぽけまる」も、「こんなにかわいいデザインにしていいの?」と心配していましたけど、意外に年配の方からの評価が高かったり。

前職だとお客様とディスカッションするのは基本的にディレクターであることが多くて、自分が仕事を通してお客様の声を聞くということがなかったので、今回自分自身が提案・相談しながらデザインできたことは、新鮮でもあり学ぶことも多かったです。

古田: 僕は、今回のプロジェクトには自分が今まで参加してきたプロジェクトで得たもの、特に「STREAM(ストリーム)」という株取引アプリのサービス設計で得た反省点や知見をすべて注ぎ込みました。

また「クライアントを巻き込むとはどういうことか」を学べたのは大きかったです。証券サービスを作るプロ集団とそのクライアント、という立ち位置ではなく、一緒になっていいサービスを作るためにとことん議論をするチームという感じで、今までで一番「お客様と作り上げる」感覚が大きいプロジェクトでした。


– 最後に、どんな人がFinatextに向いていると思いますか?

古田: 「知的好奇心がある人」。BaaS事業に必要な考え方って「異業種の金融への参入をどうサポートするか」であって、金融はあくまで裏方なんです。これから金融を活用して私たちの生活に変化を与えようと考えているゲーム会社であったり、もしかしたら自動車メーカーなども出てくるかもしれません。このような人たちが仮に金融に参入するとしたら、どういった課題を持っていて、私たちはどのようなソリューションを提供できるのか、このような対話を楽しめる人はFinatextに向いていると思います。

高橋: デザイナー目線で見ると「柔軟な人」ですかね。もちろんこだわりも大事なんですが、社内外問わず色々な意見が出てくるので、それをポジティブに受け取って形にできるか。Finatextではデザイナーが担当するワークの型はほとんど決まっていなくて、自分の発想で色々なことに挑戦できます。

あと、これは私自身の課題でもあるんですけど、スピードが速いこともあって、コミュニケーションがすごく大事。なのでその辺りを積極的に補完できる人が向いているかなと思います。


古田拓也、高橋慶



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